今昔マップは地盤情報の宝庫!

昔は畑だった、田んぼだったという土地の履歴は、地盤を判断する際の有効な情報となります。

ネットで無料で見られる、時系列地形図閲覧サイト「今昔マップon the web」は明治、大正、昭和の地図を時系列でみることが出来ます。


「今昔マップ on the web」は、埼玉大学教育学部 谷 謙二氏(人文地理学研究室)が作成しているもので、2013年に公開以来、全国主要都市周辺の旧版地形図を次々と追加し、2020年2月現在収録数は4,028枚となっています。

下は東京都赤羽駅周辺の地図です。

左側の明治42年測図の地形図(旧版地形図)と、右側の現在の地理院地図を比較表示することができます。

左地図の岩淵町の文字の辺りは田んぼの記号があるので低地だったことが分かり、右地図で現在その辺りは建物が密集していることが分かります。

旧版地形図は明治・大正から現在まで複数代にわたってあるので、下図のように新旧の地図を時系列で比較表示することが出来ます。

航空写真も新旧あります(下図左)。関東では明治初期の地図(明治期迅速測図)があります(下図右)。

さらにすばらしいのは、地盤事業者にはおなじみの「土地条件図」「治水地形分類図」「シームレス地質図」があることです。

下図の左上は、旧版地形図に「色別標高図」を不透明度30%にして重ねたものです。一目で低地、谷地が分かります。

この他に「都市圏活断層図」「大規模盛土造成地:重ねるハザードマップ」などもあります。

さらにさらにすごいのが、北海道から沖縄県まで全国主要都市を網羅していることです。

旧版地形図を時系列で、しかもネットで無料で閲覧出来るのは多分このサイトだけと思います。

作成者に感謝しつつ利用させていただいております。