ボーリング調査(標準貫入試験)
建築に際してボーリング調査という場合は、標準貫入試験を指すことがほとんどです。
ボーリングとは地面を掘削することで、掘削した孔を利用して地盤の硬さを測定する標準貫入試験や、土のサンプリング観察、サンプリングした土での土質試験が行われます。
標準貫入試験では、スウェーデン式サウンディング試験で貫入できない硬質地盤や深い深度までの地盤が確認でき、また地盤のN値や土性が確認できます。
標準貫入試験の手順
▼標準貫入試験の手順
① 試験深度まで掘削した後、試験用サンプラーをボーリングロッド先端に取り付け、孔底に降ろします。
② 予備打ちによってサンプラーを15cm貫入させた後、63.5±0.5kgのハンマーを76±1.0cmから自由落下させて本打ちを行います。
③サンプラーを土中に30cm貫入させるのに要する打撃回数を測定します。このときの打撃回数がN値です。
④サンプラーを地上に引き上げ、採取した土を観測記録し、各層の代表的試料を容器に納めて地質標本とします。
標準貫入試験の特徴
【長所】
・スウェーデン式サウンディング試験で貫入できない硬質地盤を確認する事が可能です。
・地盤の判別と土性の観察ができます。
・N値が分かります。
【短所】
・スウェーデン式サウンディング試験に比べて費用が高価。
・コストや調査時間の問題から一箇所のみの調査になる場合が多い。
・機械をセットする場所が必要(4m×5m、高さ9m程度)。
・エンジン音、ハンマーをたたく音が大きい。
試料採取状況
各種土質試験例
一軸圧縮試験
粒度試験(ふるいわけ)
圧密試験
含水比試験